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2016
11月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:5160
ナイス数:604
11月も読書ペースは前月並み。といっても超速読(という名の流し読み)を多用してこれなので、実質はそこまででもないという。しかし読んだ本は粒揃いだった。
タイトルが中身の薄っぺらい自己啓発本みたいで損している気がするが(原題の"PEEK"は端的で良いと思う)、中身は米国の心理学者による長期にわたる研究のはなし。
音楽やチェス、スポーツなどの分野で超一流の業績を残している人々はすぐれた生まれつきの才能を持っていると私たちは考えがちだ。しかしこの本では一貫して、生まれつきの才能や遺伝が特定のスキルをトップレベルに伸ばす上で及ぼす影響はあっても身体的特徴など限定的であり、後天的にある共通した特徴を持つ訓練を積み重ねることがもっとも重要なのだと主張している。
それが既刊のジョフ・コルヴァン「究極の鍛錬」などでも触れられている"deliberate practice"と呼ばれる練習法だ。日本語訳は安定しておらず、「究極の鍛錬」だったり「意図的な練習」だったり「限界的練習」だったりするが、どれも同じで、本書「超一流になるのは才能か努力か?」の著者アンダース・エリクソンの研究を基にしている。
では、その「限界的練習」とはどのようなものなのか?
目的のある練習には、はっきりと定義された具体的目標がある
目的のある練習は集中して行う
目的のある練習にはフィードバックが不可欠
目的のある練習には、居心地のよい領域(コンフォート・ゾーン)から飛び出すことが必要
単に長時間やればよいというものではなく、特定の課題をクリアするために目的意識を持って練習を行う必要があるということのようだ。そしてコンフォート・ゾーンから飛び出す必要があるため、決して練習は楽しくなく、超一流の分野になった人達も口を揃えて練習は苦しかったという。
よく、ある分野で一流になるための条件として「1万時間の法則」が挙げられるが、エリクソンによると1万時間という数字に根拠はない。しかし音楽やスポーツのように競争が激しくプレイヤーがみな厳しいトレーニングを積んでいる分野では、そこから頭ひとつ抜け出すためには必然的に要する練習時間も伸びていくということのようだ。
本書では一貫して遺伝は決定的な要因ではなく、限界的練習によってかなりの分野における超一流のプレイヤーの能力は説明できるとしている(身長など身体的特徴が重要な分野は別として)。
また年齢については、音楽など超一流になるために膨大な時間を要するものは始めるのが早ければ早いほどよいとしながらも、社会で必要とされる多くの分野については年齢に関係なく、限界的練習を適用することで能力は飛躍的に伸ばしていけるという。これは「あの人は天才だから・・・」とあきらめていた人にとっては福音であると共に、自分の努力が足りない言い訳を使えなくなることになる。この本を読み終えて、僕自身も自分が伸ばしたいスキルについて限界的練習を行いたいと強く感じた。
普通の人がこうして億万長者になった――一代で富を築いた人々の人生の知恵 (講談社+α文庫 (G166-1))
読了日:11月01日 著者:本田 健
WEB+DB PRESS Vol.79の感想
超速読で読了。さすがに3年前の雑誌だといろいろ古さを感じる…。
読了日:11月03日 著者:成瀬 ゆい,そらは(福森 匠大),西 磨翁,小川 航佑,佐藤 新悟,塚越 啓介,藤原 亮,堀 哲也,田村 孝文,桑野 章弘,松浦 隼人,中村 俊之,田中 哲,福永 亘,杉山 仁則,伊藤 直也,登尾 徳誠,近藤 宇智朗,若原 祥正,松木 雅幸,奥野 幹也,後藤 秀宣,羽二生 厚美,笹田 耕一,平河 正博,東舘 智浩,渡邊 恵太,中島 聡,A-Listers,はまちや2,川添 貴生,山田 育矢,伊藤 友隆,村田 賢太,まつもと ゆきひろ,佐野 岳人,山口 恭兵,千葉 俊輝,平松 亮介
白いへび眠る島の感想
オフ会での借り本。三浦しをんさんのSFは珍しい?。古くからの因習が残る離島に帰省した少年が13年ぶりの大祭準備に沸く島に異変を感じる。人ならざる存在の描写がうまいなあ。あれや犬丸の正体とか、あえてぼかした書き方もよい。悟史と光市、荒太と犬丸関係性にほこなきBLめいたものを感じるのはしをんさんらしいかな(笑)
読了日:11月05日 著者:三浦 しをん
Interface (インターフェース) 2014年 08月号の感想
超速読で読了。
読了日:11月06日 著者:
日経 Linux (リナックス) 2015年 01月号の感想
超速読で読了。
読了日:11月06日 著者:
パソコンの自作 2013年夏号の感想
超速読で読了。さすがに3年前の自作パソコンの話題は今となっては古い。
読了日:11月06日 著者:
自作PCバイブル2013 (100%ムックシリーズ)の感想
超速読で読了。これも3年前の雑誌だが、Windows8対応となっているのが哀愁を誘います。
読了日:11月06日 著者:
パソコン自作の新常識2014 (アスキームック)の感想
超速読で読了。紹介されていた極小ベアボーンPCはカスタマイズ性は低いけど次にデクストップ用に買うならこれでも十分かもと思った。
読了日:11月06日 著者:
「プロになるためのWeb技術入門」 ――なぜ、あなたはWebシステムを開発できないのかの感想
超速読で読了。
読了日:11月07日 著者:小森 裕介
迷子の王様: 君たちに明日はない5 (新潮文庫)の感想
オフ会で借りて読み始めたシリーズだが、ちょうど最終巻が文庫で出たので自分で買って読んだ。最初はリストラ対象のダメな社員をズバッと斬る!みたいなノリだった巻を重ねる重ねる毎にお仕事系人情モノに来た気がする気がする。本書での主人公のモノローグや最終話にもそれが現れている。2000年代以降の日本の企業とサラリーパーソンの関係性をリアルタイムに近い形で描き、仕事とは何かを問いかけ続けた傑作だと思う。
読了日:11月08日 著者:垣根 涼介
味覚を変えればやせられるの感想
再読。日本人は糖質を摂りすぎというところに言及しつつ、最近流行している糖質制限のように極端に走らず、中庸を行く書きぶりは好印象。ここ1年くらいの自分の食生活を振り返ると、大分味覚は改善された気がする。でも魚はもっと摂った方が良いだろうな…。
読了日:11月09日 著者:森 拓郎
一生モノのジャズ名盤500 (小学館101新書)の感想
ジャズを「聴いた感じ」で章立てて紹介するという、ジャズに興味を持つようになったけど何から聴き始めたらいいのかわからないというバリバリの(形容詞おかしい)初心者の自分にはありがたい一冊。紹介されているアルバムの何枚かは有名どころだけにすでに聴いていたりするけれど、これ読まなきゃ死ぬまで知らなかっただろうなというのが当然ながらほとんど。なるほど、マニアでも無い限り500枚ものリストがあれば「一生モノ」というのは間違いじゃないかも?
読了日:11月11日 著者:後藤 雅洋
99%の会社はいらない (ベスト新書)の感想
相変わらずのホリエモン節だが、書いてることはたしかにこれからの時代の流れなのかも。行動しろという言葉が突き刺さる。
読了日:11月13日 著者:堀江 貴文
Interface (インターフェース) 2015年 03月号の感想
超速読で読了。近年注目されてきている最新コンパイラClang/LLVM特集。
読了日:11月13日 著者:-
Interface(インターフェース) 2016年 12 月号の感想
超速読で読了。
読了日:11月14日 著者:
本当に必要なものはすべて「小さなバッグ」が教えてくれる
読了日:11月15日 著者:横田 真由子
それから (新潮文庫)の感想
あらすじだけみれば、ありふれた不倫モノなのだろう。この作品の凄みはほとんど主人公代助の内面描写のみでそれを描ききったところ。かつて想いを寄せながら、親友の平岡に結婚相手として薦めてしまった三千代が再び東京に戻って来、夫の平岡が経済的に困窮し妻を疎かにしていた事から徐々に閉じていたはずの想いをこじらせていく。最後の数十頁の急展開、そして結末はこんなにも苦しい結末は避けられなかったのかと考えてしまう。しかし炎の渦に巻かれるような狂気の中で、代助が職業を見つけようという決意を見せたのはわずかな救いのように思う。
読了日:11月20日 著者:夏目 漱石
超一流になるのは才能か努力か?の感想
超一流と呼ばれる人達が共通して実践している"deliberate practice"(本書では『限界的練習』と訳されている)に焦点をあてた本。他書と違うのは、著者のエリクソン自身が長年に渡り「限界的練習」の研究を行ってきた第一人者ということ。一般に遺伝による「才能」がものをいうと考えられているスポーツや音楽などの分野でも、実は努力の質と量が決定的な差をもたらしている。それに限らず、この練習法を適用すれば年齢にかかわりなく特定のスキルをほとんど際限なくどこまでも伸ばしていけるというのは勇気づけられる。
読了日:11月23日 著者:アンダース エリクソン,ロバート プール
男が30代でやめるべき習慣 ~賢者たちの一流の教え
読了日:11月23日 著者:適菜 収
倒れるときは前のめり
読了日:11月25日 著者:有川 浩
太陽と痛みの感想
アンダルシア地方の赤茶けた荒野を行く少年とヤギ飼いの姿が目に浮かぶ。といってもそれは牧歌的な姿ではなく、ひたすら無慈悲に照りつける太陽の暴力的な陽射しからわずかでも逃れようとする歩みだ。太陽の陽射しと、警官と、自然からも人からも縮こまるようにして身を隠そうとする少年を守ろうとしたヤギ飼いの老人は、何を思ったのだろう。ヤギ飼いの最後の頼みを守ろうとした少年は、ひとり残されたあと何を思うのだろう。
読了日:11月28日 著者:ヘスス カラスコ
ハードナッツ! 数学girlの恋する事件簿 (角川文庫)
読了日:11月29日 著者:
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