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2019
5月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3481
ナイス数:371
また一か月遅れの更新。
5月、新たな元号・令和が始まって最初の一か月。読んだ冊数はごく平凡だった。
パワーを感じたのは西加奈子さんの「サラバ!」全3冊。
本屋大賞を受賞して、評判は聞いていたが積みっぱなしだった小説。
物語は主人公の一人称で彼の半生と家族との関係の変遷が語られていく。
西加奈子さんの小説に共通するように、特別大きな事件が起きたりということはなく(本人たちにしてみれば重大な出来事であったりはするのだけど)淡々とイラン、日本そしてエジプト、ふたたび日本と移り住み成長していく様子が綴られる。
主人公が美形な上に空気をうまく読めるタイプで、姉が容姿にも気を遣わず母親との対立、学校での孤立を年を追うごとに深めていくのとは対照的に描かれている。
そんな構造が終盤で反転し、主人公の価値観がガラガラと音を立てるように崩れていく展開になる。
見下していた姉の変貌、自信のあった容姿の劣化、仕事の減少、少ない友人達の関係性の変化・・・。
世の中から遠ざかるように引きこもっていた主人公が姉の言葉に反発を感じながらもスタートオーバーするあたりにカタルシスをおぼえた。
西加奈子さんらしい熱量のこもった小説、おすすめです。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア11 (GA文庫)の感想
前巻から間が空いたせいで記憶がおぼろげだけど、本編でベルが黒いミノタウロスと死闘を繰り広げた直後のロキ・ファミリアはじめ同盟ファミリアによるクノッソス攻略第1段階。順調に作戦が進みすぎて不気味に感じていたら、案の定やってくれた。…使い捨てのキャラクターじゃなく、何度も登場してきた登場人物が亡くなるというのは重いなあ。レフィーヤはこれ、立ち直れるのか?魔城と化したクノッソスだけど、こんなのどうにかできるのか?
読了日:05月01日 著者:大森 藤ノ
漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)の感想
単行本で読んだけれど、文庫で再読。西加奈子さんの小説はなかなか自分の中で咀嚼しにくい話が多いと感じているけど、これは比較的好きな作品かな。太っちょでおバカながらおおらかでまわりにすぐにとけ込む肉子ちゃんと、美しい少女ながら小学校の人間関係に気を遣う娘の喜久子の対比が面白い。
読了日:05月03日 著者:西 加奈子
リスクは金なり (講談社文庫)の感想
以前、短編集「カラ売り屋」を読んだ黒木了さん。ご本人は英国に住み、かつては海外を股にかけていたバリバリの金融マンだったんですね。海外に住むこと、外国人相手にビジネスをするということは実にドラマチックだな。
読了日:05月07日 著者:黒木 亮
世界で闘うためのスーツ戦略 (星海社新書)の感想
再読。この本で紹介されているスーツの着こなしはできている事もあればできていない事もある。夏場は半袖シャツにノータイでジャケットも着ていなかったけど、見直そうかな。配色の技術や柄の選択などは参考にしたい。また、ポケットチーフ(ポケットスクエア)をスーツに挿すのは気恥ずかしくてやったことがなかったけれど、これも試してみようと思う。
読了日:05月11日 著者:井本 拓海
サラバ! (上) (小学館文庫)
読了日:05月14日 著者:西 加奈子
サラバ! (中) (小学館文庫)
読了日:05月16日 著者:西 加奈子
サラバ! (下) (小学館文庫)
読了日:05月18日 著者:西 加奈子
人をつくる読書術 (青春新書インテリジェンス)
読了日:05月19日 著者:佐藤 優
MEN'S EX(メンズイーエックス) 2019年 06 月号 [雑誌]
読了日:05月24日 著者:
ジゴロとジゴレット: モーム傑作選 (新潮文庫)
読了日:05月24日 著者:サマセット モーム
1億円貯まったので、会社を辞めました。
読了日:05月26日 著者:坂口一真
グリード 上
読了日:05月30日 著者:真山 仁
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