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2017
2017年、明けましておめでとうございます。
さて、この年末年始の休み中、スマートフォンなしで過ごす羽目になった。
29日の早朝、広島の実家に帰省するために荷物をまとめて自宅を出た。在来線の改札を通ってから、ポケットを探ってはじめて、iPhoneを持ってきていないことに気づいた。新幹線の時間もギリギリなため取りに戻るわけにもいかず、諦めてそのまま帰省した。
不幸中の幸いというべきか、iPhoneとガラケーの2台持ちをしているため、通話とキャリアメールという最低限の連絡手段は確保できていた。しかし最近主な連絡手段となりつつあるLINEは当然使えないし、ガラケーもパケット定額プランではないためウェブの閲覧は事実上不可能な状態だった。
というわけでやむなくiPhoneなしで帰省し、そのまま年を越した。
不便でやってられないかなという心配があったが、意外と平気、というかスマホなしで過ごすのも悪くないなと感じた。
以下、スマホなしのメリットを挙げてみる。
個人的に一番大きかったのがこれ。自分でいうのもなんだけど僕はTwitter依存症で、暇があればついついTwitterをダラダラ見てしまう。メリハリをつけてやればいいのだろうけど、手元にTwitterクライアントをインストールしたiPhoneがあるとつい手を伸ばしてしまうのだ。今回物理的にiPhoneが手の届かない場所にいったことで、SNSを常時眺めてしまう状況から離れることができた。そうすることで、「あれ、今まで時間をつぶしていたけどタイムラインが次々更新されていって、新着ツイートをみないと…となるのが知らず知らずストレスになっていたんだな」と気づくこともできた。
実をいうと、SNSに関しては過去に何度かiPhoneからクライアントアプリを削除してみたことはあった。けれど急にアプリを見れなくなるのは禁煙にたとえるなら禁断症状のようなもので、どうにも落ち着かなくて再びアプリを入れなおすことになっていた。今回、強制的にSNSから距離を置くことで冷静にSNSとのつきあい方について見直すことができた。帰省して再びiPhoneは持ち歩くようになったけど、Twitterクライアントはすべて削除した。PCからアクセスするか、iPhoneからでもブラウザでアクセスすることはできるが、公式webはあまり使い勝手がよくないので利用することはほとんどないだろう。
最近はメールよりもLINEを連絡に使うことが多くなったが、ROMっているだけのグループにも所属したりしていると頻繁な通知やアイコン上の新着を示すバッジがうっとうしいときもある。iPhoneがなければそれらを目にすることもないので実に快適だった。
緊急を要するLINEやメールなどは見れないとまずいかもしれないが、さいわいそういったものは帰宅して確認しても届いていなかった。そもそも緊急性の高い連絡など滅多にあるものではないし、本当に一分一秒を争う用事なら電話してくればいい(通話のための電話番号はガラケーなので電話に出ることはできる)。
僕はiPhone SEを使っているが、一日中外に出ていて電池の保ちが大丈夫かといえば怪しい。特にヘビーに使う場合には。なので外に出るときはモバイルバッテリーと充電ケーブルを一緒に持ち歩いているが、これが13400mAhと容量がある分、重量も322gもあり、けっこう馬鹿にならない重さだった。
iPhoneがなければバッテリーもケーブルも持ち歩く必要がなく、身軽さを味わうことができた。
そしてこれは副次的な効果だが、iPhoneをいじることができないおかげで、移動中の電車の中や実家で過ごしている間の読書がはかどった。
ここまでiPhone(スマホ)なしで過ごしたメリットを書いてみたが、当然デメリットもあった。
iPhoneは忘れたが、モバイルPCを持って帰ったのでインターネットにアクセスすることはできた。ところがiPhoneを忘れたことで不便さを感じる場面があった。各種金融機関やwebサービス用のパスワードをiPhoneで管理しているけれど、それがないためにログインできないサービスがあったのだ。
幸い、自宅に帰ってからでも間に合う要件だったので問題なかったが、これに関してはいつもスマホにお世話になっていることを実感し、同時に紛失・盗難時のセキュリティリスクについても考えさせられた。
撮れないというのは不正確で、持っていたガラケーでも写真を撮ることはできるのだけど、解像度や起動の時間のことを鑑みると、どうも使う気になれなかった。
いまさら完全にスマートフォンを手放すというのは不可能ではないにしろ少々勇気がいるかも知れない。しかし年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇に、スマートフォンを試しに使わないで過ごしてみるのはSNSなどからいったん距離を置いてそれが本当に必要か冷静に見つめるためにちょうどいいかも知れない。