2 / 14

2016

2015年12月の読書まとめ

明けましておめでとうございます

2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:3809ページ
ナイス数:497ナイス

といっても、すでに1月も終わってバレンタインデーになっちゃいましたが(汗)

村上春樹の新刊

12月は村上春樹の長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の文庫が刊行されたので、単行本でも読んでいたがさっそく買って再読した。

村上春樹は読書好きでも極端に好き嫌いが分かれる作家のようで、自分がオフ会で知り合った人の範囲でも全く受け付けないという人もいれば、ある作品の文庫を古本屋で見つけるたびに手にとってしまうという人もいた。

僕はというと、村上春樹の小説の、様々に貼られた伏線のようなものがほとんど回収されないままにモヤッとした結末を迎えるというスタイルにはじめは「何じゃこりゃ」と違和感を覚えつつも、学生の頃から社会人になってからもちびりちびりと過去の主要作品に手を伸ばしつつ、最近は新刊が出るたびに即買いする程度には彼の作品のファンになってしまっている。

この「色彩を持たない多崎つくる〜」は、長編小説としてはもっとも新しいだけに舞台設定も2010年代らしくスマートフォンやFacebookといった小道具が登場し、比較的なじみやすい。一方で村上春樹らしくクラシック音楽とレコードが作品を通じてBGMのように流れているのを感じる。相変わらずいくつもの伏線は貼られたまま放置されるし、結末も読む人によってははっきりせずモヤモヤしたものを感じるかも知れない。けれど、小説というのは必ずしも作品の結末までにすべてをはっきりとさせなくても、読み終わった後に読者が何かしらの余韻を得られれば、それでいいんじゃないかという気が最近はしている。

2015年12月に読んだ本

最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム"の暮らし最小限主義。 「大きい」から「小さい」へ モノを捨て、はじまる“ミニマリズム"の暮らし感想
「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」の佐々木さんとタッグを組んでサイトを運営している沼畑さんのミニマリズム本。毎日拭き掃除をするとか、家は小さくていいとかなるほどと思ったり共感できたりする箇所はあったけれど、特に第2章のポエムぶりが鼻についた。夕陽が美しいというのはその通りだけど、西向きの海のある街がいいとか言われても…ねえ?もはや最小限主義(=ミニマリズム)関係なくない?と。
読了日:12月1日 著者:沼畑直樹
暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス暗号技術入門 第3版 秘密の国のアリス
読了日:12月8日 著者:結城浩
サラの柔らかな香車 (集英社文庫)サラの柔らかな香車 (集英社文庫)感想
金髪でセーラー服の白人少女が将棋という意外性に惹かれて読んでみた。サラが通常のコミュニケーションがほとんど成り立たない子だというのもさらに(シャレじゃないですよ)意外だったけれど、共感覚とはね・・・。サラが女流名人に挑戦するほど強くなる過程をもう少し読みたかった。七海の挫折からの再挑戦も本筋を喰うくらいよかった。
読了日:12月9日 著者:橋本長道
もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)
読了日:12月11日 著者:小谷野敦
君の膵臓をたべたい君の膵臓をたべたい感想
この手の前評判が高い感じの小説は割り引いて読んだ方がいいと思っているけれど、そんな偏見も読むうちに吹き飛んでしまった。友達のいない少年が同級生の女の子の秘密を知ってしまい、なぜかそれから彼女につき合わされるようになる。まあ話としてはよくあるボーイ・ミーツ・ガールだし、桜良と主人公の掛け合いなど最近のラノベによくあるテンポなのだけど、レベルが高い。タイトルに込められた思いが終盤で明らかにされるところでは、思わずウルッときてしまった。
読了日:12月12日 著者:住野よる
土の学校 (幻冬舎文庫)土の学校 (幻冬舎文庫)
読了日:12月13日 著者:木村秋則,石川拓治
オオカミの護符 (新潮文庫)オオカミの護符 (新潮文庫)感想
今では都会となった川崎にも、昭和50年代頃までは農村風景が広がっていたという。そんな農村に生まれた著者の家にあった黒いおイヌ様の護符。その由来を辿るうち明らかになる、関東地方一帯に様々な形で今も細々と続く山岳信仰の秘密。現代人が忘れつつある日本人の信仰のルーツを垣間見る良書。
読了日:12月17日 著者:小倉美惠子
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)
読了日:12月21日 著者:村上春樹
まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」2まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」2感想
2作目が出ていたのは知らなかった。今回は「人を動かす」に焦点を当てた構成。オリジナルの「人を動かす」で紹介されているエピソードはややわざとらしい印象もあるのだけど、こうして現代の舞台でマンガとして描かれると教訓がしっくりくる気がする。作画もきれいで安心して読める。また読み返したい。
読了日:12月22日 著者:
ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか (光文社新書)
読了日:12月24日 著者:宗田哲男
居酒屋ぼったくり〈2〉居酒屋ぼったくり〈2〉
読了日:12月27日 著者:秋川滝美
日本人の働き方の9割がヤバい件について日本人の働き方の9割がヤバい件について
読了日:12月29日 著者:谷本真由美@MayRoma
<img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41PVpqix0bL.
SX70.jpg" alt="しないことリスト" align="left" style="margin:0 5px 5px 0;border:1px solid #dcdcdc;">しないことリスト
読了日:12月30日 著者:pha
<img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51GA41uXIRL.
SX70.jpg" alt="飛び猫" align="left" style="margin:0 5px 5px 0;border:1px solid #dcdcdc;">飛び猫感想
タイトル通り、猫の飛んでるシーンがたくさん。気まぐれな猫たちの動きのある写真を、よくこんなきれいに撮ったなあ。それに…いや、これ以上何も言うまい。ひたすらかわいい、それだけでいい。
読了日:12月30日 著者:
<img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/5111CVuVz1L.
SX70_.jpg" alt="まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」3" align="left" style="margin:0 5px 5px 0;border:1px solid #dcdcdc;">まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」3
読了日:12月31日 著者:

読書メーター

Category

bookmeter

Tags

#reading